新春の初めに


モーターレーシングの長い歴史の中で、私にとってヒートした時はいつだったか.....。
これまで公表したことはないが、躊躇なくその時期は1960年代(特に中盤以降)、そして1980年代後半から1990年代前半ということが出来そうである。

いずれも私が直接取材に係わった時期に当たるが、それは(好運にも)いみじくも、(私の)永遠のテーマでもあるモーターレーシングにおける”情熱とロマン”が最も開花した期間に符号する。

前者は、日本ではモータースポーツの黎明期(前半)から本格的活動期にはいった時期で、真中頃からはホンダがF1に挑戦を開始した期間になる。
いっぽう後者は、幸いにも鈴鹿でF1が恒常的に行なわれるようになり、ル・マンに日本車が挑戦し、マツダがロータリー・エンジンで悲願の優勝を遂げた時でもある。

そして、21世紀にはいり、新しいモーターレーシングの歴史が始まった。
が、残念ながら私には正直な話、情熱とロマンは感じることは大変に薄かった。

そして2005年の今年、私は密かに、否大いに期待している。
安全という言葉で失われつつあった、真の意味でのコンペティテーションが徐々にではあるが、復活しそうなムードにあるからである。

ワクワクする感じ、この期待感は残念ながら年齢と共に薄弱となってきていることは否めない。
といって、真に迫力あるもの、心を打つものは年齢に関係なく受け入れるキャパシティは残っている。
ぜひ本年に期待したい、と思っている。
 (2005.1.1.pm1:00記)